こころの診療所 から

宝塚市大橋クリニックの院長ブログです

本の紹介: マンガでやさしくわかるアサーション

クリニックの本棚にある本を紹介します。

「マンガでやさしくわかるアサーション」平木典子著

 

どうやって自分の気持ちを伝えたらよいか、難しい時がありますよね。

相手に心地よいことならまだ話しやすいですが、自分がやられて嫌なことをあまり角が立たないように伝えるにはどうしたらよいでしょうか?

そんなことが、漫画でわかりやすく紹介されています。自分の気持ちを言えないキャビンアテンダントさんが、どうやって自分の気持ちをしっかり伝えることができるようになるのか・・・ストーリも軽く読めて楽しいです。

 

良いコミュニケーションの方法、名付けて「アサーション」。

自分の要求を攻撃的に伝えるのも行きすぎですが、自分の気持ちを伝えないのも引っ込みすぎです。

この両者の中間を目指すのが「アサーション」という方法です。方法も体系化されていて、DESC法と名前が付けられています。マンガの中でこの方法も紹介されています。

 

私は学生時代に友達が人に上手に話しているのをみて、自分が情けなくなったことがあります。その時に、自己主張トレーニングという本を読みましたが、それがまさしくアサーションの本でした。それにはDESC法のような方法は示されていませんでしたが、しっかり言うことは言わないとならないんだなと思ったのを記憶しています。ちなみに、私の下宿に友達が来て、その本を発見されてしまい、彼に会うたびに、自己主張トレーニングだもなと笑いながら言われました。彼は弁護士になりました。私は紆余曲折で精神科医になりましたが、伝えるだけではなくて、聞く技術もますます磨かねばと日々考えております。

 

話が横道にそれましたが、アサーションって何だろうということを気楽に読むにはとても良い本だと思います。もう少ししっかり知りたいなと思う方は、同じ著者の「自分の気持ちをきちんと<伝える>技術」がとてもお勧めです。これもまたいずれご紹介しようと思います。

 

マンガでやさしくわかるアサーション

マンガでやさしくわかるアサーション