こころの診療所 から

宝塚市大橋クリニックの院長ブログです

障害者能力開発校って何? 兵庫県障害者能力開発校レポート

精神保健福祉士の木村が色々な就労支援施設を見学にいってくれています。パンフレットやインターネットの情報ではわからないことが多いので、実際に見学して情報を収集してくれる職員がいるのは当院にとって大きな力です。

 

さて、今回は木村から、兵庫県障害者能力開発校についてのレポートです。

www.hyoushou.jp

 

障害者職業能力開発校って?

・就職を目指して、知識や技能、技術を習得することを目指した施設です。

・年齢制限はありませんが、卒業時に就労可能な方が対象となります。

 就労は、基本的には障害者就労を目指しています。

・カリキュラムは全員で同じものを受講します。

・入校には色々な応募資格がありますが、精神障害の方は、就労支援機関の推薦が必要です。

・援護措置(お金の補助)も受けれますが、手帳の有無や収入用件等、いくつかの基準があ

ります。

※名前を記載せずに人材リストを作成されていて、見学に来た企業さんに見てもらえるようになっています。

毎年企業説明会もあるので、企業さん側から依頼がくることもあるそうです。

 ハローワークからも毎日のように求人が届くので、就職に向けた体制・取り組みはかなりしっかりされています。

 卒業よりも早くに就職が決まった場合は、就職を優先して早期の卒業も可能です。

 

〇コース

・身体等に障害がある方 → OA事務科/インテリアCAD科 (各1年)

精神障害の方も相談のうえ選考によっては通所可能です。

 

・知的障害がある方 → 総合実務科 (1年、基本通校可能な方が対象)

※立ち仕事を選んで就職される方が多いです。

 販売、パソコン、清掃、介護等々の訓練を受けることができます。

 

精神障害がある方 → ビジネス実務科 (半年、基本通校可能な方が対象)

 前半:10:30~15:30  後半:9:35~15:30

※広く浅く色々な経験をして、自分を知って長く続けられる仕事を見つけます。

※最近の障害者求人は事務系が多いそうです。

 

〇就職後

・定着支援の主体は、就業・生活支援センターさんとなりますが、必要に応じて、障害者職業センターへの繋ぎも行って下さるので、ジョブコーチさんが付くこともあります。

 

兵庫県障害者職業能力開発校レポート:

 

 兵庫障害者職業能力開発校に見学に行ってきました。

JR伊丹駅から歩いて10分、駅からは程よい距離の所にあり、外観も学校らしい建物です。

担当者にお話を伺うと、就職を目的とした施設ということで、販売や介護、パソコン、農業等々、広く色々な経験ができる環境が整っていて、長く仕事を続けられるように知識、技術、技能が習得できるようにしていると仰っていました。校外にも実習先があるとのことで、より現実的な環境も用意されているのも良い点だと思いました。

就職の機会としては、毎年、企業説明会も行っていて、数十社の企業の方が来られたり、ほぼ毎日ハローワークから求人情報が届いたりもあるので、卒業を待たずに就職を決められ、早期に卒業をする方もおられるそうです。就労への門戸は常に開かれている印象でした。

さらに、日商PC検定やニュース時事能力検定といった資格取得も目指せますし、収入要件などいくつかの基準判定はありますが、金銭補助も受けることができるので、自力通所が出来て、月~金まで通える体力と集団での訓練が可能な準備が出来ている方でしたが、入校を検討されてもよいのではないかと思いました。

就労すると色々なことがありますが、しっかり準備して進めていくと自信もつくと思いますし、適正も見えてくるものがあると思いますし、自分の未来も開けてくると思いますので、興味関心を持たれた方はハローワークや就業・生活支援センターに相談されてみてはいかがでしょうか。(入校には就労支援機関の推薦が必要です)