こころの診療所 から

宝塚市大橋クリニックの院長ブログです

感動について

先日、正月に録画した「さんま・玉緒のお年玉!夢をかなえたろか」という番組を見ました。

www.tbs.co.jp

タイトルの通り、視聴者の夢をかなえるという番組です。どれも思わず笑顔になってしまうような気持のよい番組でした。その中の木村拓哉さんの「感動」にまつわる言葉がとても印象に残ったのでご紹介します。

美容師さんの夢をかなえるという話の中での言葉です。その美容師さんは「ビューティフルライフ」というドラマの中で、木村拓哉さんが演じる美容師にあこがれて、美容師になったそうです。しかも、ドラマで出てきた美容室の名前どおりの店を自分で開いたということで、かなり一途なファンでした。その方と奥様との関係などもなかなか感動的なお話があるのですが、それはひとまず置いて、「感動」の話です。

そんな美容師さんの話を聞いて、木村拓哉さんが、自分の演じたドラマを見て、「感じて」「動いてくれた」、これが本当の「感動」だね、俳優としてとてもうれしい、というお話をされていました。

それを聞いて、はっと思いました。感動というと、映画などを見て、素晴らしかったとか、思わず涙してしまったとか、たまにある大きなことを考えてしまうけれど、「感じて」「動く」というふうに考えると、大きなものから、小さなものまでいろいろ「感動」と言えるのかもなと思ったのです。

涙するわけではないけれど、人の話を聞いて、こうしてみようと行動したりすること、あるいは、自分の話で誰かがこうしてみたよとか、言ってくれたりすること、自分の姿を見て人が何かをしてくれたりすること、こういうことも「感動」と言えるのかもしれません。

そう考えると、僕らはよくよく見れば日々何かしら「感動」したり、人を「感動」させたりしているのかも。行動だけではなくて、何かに反応して心が動くことも「感動」とも言えるかもしれません。

自分の存在なんて、大きな町の人知れぬ小さな家の中の、そのまた小さな存在かもしれませんが、それでもきっと、他の人を「感動」させているところがあると思います。人との関わりや、自分の心の動きを「感じて」「動く」=「感動」というところから見てみると、ぽわっと光を感じるかも?

そんなことを考えた言葉でした。