こころの診療所 から

宝塚市大橋クリニックの院長ブログです

本の紹介: 自分で治す「社交不安症」

本の紹介です。”自分で治す「社交不安症」” 清水栄司著。

社交不安症とはどんな障害でしょうか?人に接する場面で強い不安を感じてしまい、人前に出たり、人との接触を回避してしまう病気です。それが日常生活に支障がでるレベルになってしまう状態のことです。

縁あって社交不安症のカウンセリングのエキスパートと知り合いになり、指導も受け、当院でも社交不安症の認知行動療法を開始し始めました。しかし、社交不安症のカウンセリングは1回にかかる時間が長くなりがちで、なかなか数多くの方にするのが時間がかかりそうです。

少しでも何か患者さんの参考になるものを探していました。

以前には、社交不安症関連で、一冊本をご紹介しました(下記)が、その後なかなか良い本に巡り合えずにいました。

ohashiclinic.hateblo.jp

今回ご紹介する本は、前回ご紹介した本よりお勧めです。社交不安症の認知行動療法に沿った本です。著者もその道のエキスパートです。

社交不安症の認知行動療法で実施する内容をすべて盛り込んでいます。実際の所、一人でやるには大変な部分も多いようには思いますが、対面でのカウンセリングを受ける機会がない方には参考になると思います。この本をザーッと読み進めるのではなくて、一つ一つじっくりと取り組んでいくのが良い使い方だと思います。

私も人前で発表したりする機会はまずまずあるのですが、とても緊張します。わくわくするときもあるのですが、直前になると、ひきうけなきゃよかった、といつも後悔しています。そんなわけで、私もこの社交不安症の治療はとても参考になっています。

多かれ少なかれ人との関係で緊張することがあるのは自然なことです。病的な状態にいかないまでも、苦手だなと思っている方の参考になるかもしれません。おすすめです!