コロナウィルス感染症のニュースが日々流れています。2009年に新型インフルエンザが流行した時も、感染症のリスクの高さがわからず、様々な方々が恐ろしい思いをしました。ずいぶん昔のことなので忘れている方も多いかもしれません。当時もマスクが店から売り切れていました。
その時私は神戸市立医療センター中央市民病院に勤務していました。感染防護服に身を包み、発熱外来に出務しました。私の科の部長も率先して発熱外来で仕事をされていたので、私は怖さはもちろん感じましたが、やや感情が高ぶった感じでもありました。
結局新型インフルエンザの騒動は1か月弱で収まり、WHOからパンデミック宣言がだされたときには、あまりリスクは高くないということがわかり世間は落ち着いていきました。
その際に、このような状況下で働いた医療関係者(医師などだけではなく、事務の方とか警備員の方も含めて)がどのくらいのストレスを感じたのか、何が勤務者のモチベーションを高めたり、ひるませたりする要因となったかを調査しました。
この時に出版した論文に朝日新聞の記者の方が興味を持ってくださり、先日記事にしてくださいました。少しでも多くの方の役に立てばと思っています。また、このような状況の時に記録しておくことの大切さを感じました。
当時指導してくださった部長やスタッフ、また調査に協力してくださった方々には再度感謝です。
当時の研究論文はこちら。
bmcpublichealth.biomedcentral.com
2009年新型インフルエンザ流行の 医療従事者に与えた精神的影響
https://journal.jspn.or.jp/jspn/openpdf/1120020111.pdf