こころの診療所 から

宝塚市大橋クリニックの院長ブログです

本の紹介: うつ病九段

クリニックの本棚にある本の紹介です。「うつ病九段」先崎学著 プロ棋士がうつ病になり、そこから回復していくご本人の体験談です。かなり思いうつ病になり、入院、退院、徐々に元気になっていく様子が描かれていますが、非常に読みやすいです。うつ病の経過…

本の紹介: 一日一生

今回は本の紹介です。「一日一生」酒井雄哉著。 ブログを始めた当初は、患者さんが病気に対して使える自助本や病気関係の本を紹介しようと思っていましたが、最近「それでも人生にイエスと言う」など紹介し始めてしまっています。それもよいかなと思って、あ…

本の紹介: 夜と霧

ゴールデンウィークに何かしようと思っていましたが、本当に何もせずダラダラとしてしまいました。ただ、先日ご紹介したフランクルの「夜と霧」の古本が届いたので、改めて読んでみました。 読み始めてびっくり。いきなり解説から始まって、この解説が75ペ…

本の紹介: それでも人生にイエスと言う

コロナウィルスでなかなか家から出づらくなりましたね。人と会うのもままならず。 仕事や生活で大きな変化に大きなストレスを感じていらっしゃる方も多いと思います。 私は2社の産業医をしていて、会社でもテレワークの比重が進み、皆様試行錯誤されている…

本の紹介: ひきこもりなんて、したくなかった

過酷な人間関係から、不登校、精神科入院、ひきこもり、そこから新しい人間関係を見つけていく実体験のお話です。 非常に表現力のある方で、素直な様子が文章から伝わってきました。家族や教師、医師とのつらい過去の話は、読んでいて胸を締め付けられるよう…

本の紹介: 私がひきこもった理由

本の紹介です。「私がひきこもった理由」田辺裕著 ひきこもり経験者が15人のひきこもり経験者に会ってインタビューするという本です。なかなかできるものじゃありません。インタビューの雰囲気も伝わってきます。 それぞれの方の話を読んでいると、一口にひ…

本の紹介: 「双極性障害の人の気持ちを考える本」

本の紹介です「双極性障害の人の気持ちを考える本」加藤忠史著。 以前、加藤先生の本を紹介しました。「これだけは知っておきたい双極性障害」という本で、双極性障害(躁うつ病)についての様子、治療など全体像を説明してあるものです。 今回ご紹介するの…

本の紹介: ひきこもる心のケア (どちらかというと専門家・支援者向け)

今日は本の紹介です。「ひきこもる心のケア」杉本賢治編です。 引きこもり経験がある著者が専門家のもとをおとずれてインタビューするという面白い本です。大学の職員や地域の支援者などなどへのインタビューですが、支援者の中にはひきこもり経験者もいて、…

本の紹介: ボクはやっと認知症のことがわかった

本の紹介です。「ボクはやっと認知症のことがわかった」長谷川和夫著。 長谷川先生は認知症研究の世界で日本では超有名人です。物忘れの検査には代表的な2つの検査があります。MMSEというものと長谷川式スケールです。後者を作ったのが長谷川先生です。 私…

本の紹介: 「ひきこもり」救出マニュアル 実践編

著者の斎藤環さんは「ひきこもり」を注目させた最初の人と言ってよいでしょう。実臨床で多くのひきこもりの方の対応に当たってこられたのだと思います。家族が疑問に持ちそうな事柄について丁寧に答えるという形式の本です。 非常に参考になりますが、一方で…

本の紹介: ADHDのペアレントトレーニング (今井注: 全然ADHDに限定された話ではないです!!)

今日は本の紹介です。「読んで学べるADHDのペアレントトレーニング むずかしい子にやさしい子育て」です。 この本は非常に残念な点があります。それは題名です。題名を見るとADHDを持つ子供の親のための本と思ってしまいます。しかも、”ペアレントトレーニン…

本の紹介: 「これだけは知っておきたい 双極性障害」

今回は本の紹介です。患者さんのご家族から〇〇な時はどうしたらよいですか?など質問を受けることがあります。診察の中では十分に説明しきれないことは多いので、いつも良い本を探しています。 今日は、双極性障害の本です。加藤忠史著「これだけは知ってお…

本の紹介: 自分でできる「不眠」克服ワークブック

今日はクリニックの本棚の本の紹介です。『自分でできる「不眠」克服ワークブック」渡辺範雄著、です。 渡辺先生は私が客員研究員として時々伺っている京都大学医学研究科健康増進・行動学分野の准教授です。不眠についての認知行動療法をロンドン大学留学中…

本の紹介: こうして乗り切る、切り抜ける 認知症ケア

クリニックにある本の紹介です。今回は認知症ケアの本です。 「こうして乗り切る、切り抜ける 認知症ケア」朝田隆、吉岡充、木之下徹 編著 こうして乗り切る、切り抜ける認知症ケア―家族とプロの介護者による究極の知恵袋 作者: 朝田隆 出版社/メーカー: 新…

本の紹介: CRAFT 依存症家族のための対応ハンドブック

本日は本の紹介です。「CRAFT 依存症家族のための対応ハンドブック」 私がCRAFT(=クラフト)のことを知ったのは、ひきこもりの方に対する家族の対応に悩んでいた時のことでした。でも調べると、そもそもは依存症家族のために作られたプログラムということ…

認知行動療法事典の一項目を執筆しました

8月はカルテの入れ替えなどあり、なかなかブログを更新できませんでした。おかげさまで色々スムーズに過ぎております。 さて、本日は私が一項目を執筆した本のご紹介です。あんまりにも高いので私も買えないですが・・・専門的すぎて一般の方にはお勧めでは…

本の紹介:自分を傷つけずにはいられない 自傷から回復するためのヒント

今日はクリニックにある本の紹介です。以前講演会に行った、松本俊彦先生の本です。松本先生にクリニックに患者さん向けに置く本でおすすめを聞いたところ、この本を紹介してくださいましたので購入してみました。 「自分を傷つけずにはいられない 自傷から…

松本俊彦先生の講演を聞きに行きました+本の紹介

先日、松本俊彦先生の講演を聞きに行きました。 松本先生は国立精神・神経センター精神保健研究所薬物依存研究部の部長先生です。精神科分野ではとても有名な方で、マスコミにもよく出ています。 はじめて先生のお話を伺いましたが、とても素晴らしい先生で…

本の紹介: あなたがあなたであるために 自分らしく生きるためのアスペルガー症候群ガイド

本の紹介です。 「あなたがあなたであるために 自分らしく生きるためのアスペルガー症候群ガイド」吉田友子著 先日ご紹介した本(『高機能自閉症・アスペルガー症候群 「その子らしさ」を生かす子育て 改訂版』)がよかったので、同じ著者の本を読んでみるこ…

本の紹介: 高機能自閉症・アスペルガー症候群 「その子らしさ」を生かす子育て 改訂版

クリニックの本棚の本の紹介です。名著です!『高機能自閉症・アスペルガー症候群 「その子らしさ」を生かす子育て 改訂版』 吉田 友子著 当院は児童思春期が専門なわけではないですが、この本は非常に勉強になりました。内容は素晴らしく、イギリスでも翻訳…

本の紹介: 人見知りが治るノート

当院の本棚の本の紹介です。今回は 「人見知りが治るノート」反田 克彦 著を紹介します。 人の注目を浴びる場面で、人から否定的な評価を受けることを極端に心配してしまって、日常生活に支障をきたしてしまう方がいます。 人から否定的な評価を受けるのでは…

本の紹介: おサケについてのまじめな話

クリニックの本棚にある本の紹介です。 今回は 「おサケについてのまじめな話」 西原理恵子、月乃光司著 です。 アルコール依存症についての話です。西原理恵子さんは漫画家で、「毎日かあさん」などご存知の方がいるかもしれません。 西原さんの元夫はジャ…

本の紹介: 認知症と診断されたあなたへ

クリニックの本棚にある本の紹介です。 認知症と診断されたあなたへ 小澤勲、黒川由紀子編著 認知症の方の家族に向けた本や介護の本は色々とありますが、診断されたご本人への本はなかなかありません。本書は2005年に出版された本で、少し古いですが、認知症…

本の紹介: 自分の気持ちをきちんと<伝える>技術

クリニックの本棚にある本の紹介です。 「自分の気持ちをきちんと<伝える>技術」平木典子著 先日、アサーション=自分の気持ちを攻撃的ではなくしっかり伝える方法、の漫画をご紹介しました。 この本は同じ著者が書いたもので、文字と絵がメインの本です。…

本の紹介: マンガでやさしくわかるアサーション

クリニックの本棚にある本を紹介します。 「マンガでやさしくわかるアサーション」平木典子著 どうやって自分の気持ちを伝えたらよいか、難しい時がありますよね。 相手に心地よいことならまだ話しやすいですが、自分がやられて嫌なことをあまり角が立たない…

本の紹介: 私ってADHD脳!?

当院の本棚にある本の紹介です。 「私ってADHD脳!?」 司馬理英子著 最近私自身が文字を読むのが辛くなってきたので、漫画で参考になる本がないか探していました。特にADHDの特徴がある方は(私も含めて)集中が続かないこともあるので、気楽に読む本があれば…

本の紹介:感情の「みかた」 

少しずつ当院の待合に置いてある本など紹介していこうと思います。本日は、 感情の「みかた」~つらい感情もあなたの「味方」になります を紹介します。 著者は国立精神・神経センターの認知行動療法センターのセンター長をされている先生です。私自身も研究…